絵画考察2(画像はDaydream 2)

(絵画考察1の続き)人の手による絵画はこれから先人間に必要かどうか？なんて哲学的な話にもなってしまいますな。まあ、楽しんで描く人はそれで良いだろうし、苦しむくらいならすっぱり辞めた方がいいのかな？ 最近の画家の殆どが写真を参考にしていて、これって実はカメラという機械、写真が観た世界であって、人間の目によるモノではないので、写真みたい、と言われたいのなら全く問題ないのですが、そうでないのならカメラの見るのと同じ目を持っているということで、果たして良いのか悪いのか？ 遠近や空気感や光の見え方はカメラを使用して写真にしたモノと人の目から得て脳で変換した情報とは全く異なるということは、絵をそれなりに描いている方なら解っているはずなのです。スケッチにしろ何にしろ、外で風景画を描いている人を殆どの人は見たことがないでしょう。もっとも、フェルメールの時代から写真機に似た機械を参考までにでしょうが使っていました。私も写真を参考にしてはいけないとは思いませんが、そのままの転写は良くはないと思います。60年代位だったか、スーパーリアリズムが一部で再燃した頃は、映写機等をキャンバスに直接映して、それをなぞり描きしていた人もいたり(そりゃあ写真みたいになりますね)、現代はパソコンやスマホ等、色々ありますから創意工夫してキャンバスや紙等の支持体に転写している方も沢山いるでしょう。一概にそれらを全部、否定はしませんがデッサン力は落ちるのでは？ デッサンで思い出しましたが、絵は見たものをそっくりに描けるから良い絵とは限らなく、私の持論なんですが、実は構図、構成力が最も重要かと。抽象画なんか特に大事で、これは何が基礎かと言うと、実は数学です。では、数学が出来る為には何が必要か？ 国語力です。数学の応用問題は国語力が無いと解けません。では、美術に何故数学が必要か？ 美しく見える全ての構成は数式により解明できるのです。と言いながらも私の場合は感覚でやっていますが、優れた絵描きは自然と感覚や直感で構図・構成が出来ます(私が優れているという訳でなく)。で、スーパー・ハイパーリアリズムの人達の半分位でしょうか？ 間違いなく構図が疎か。断言してもいいです。多分、そっくりに描くことに気を奪われ過ぎた結果だと推測しますが、中には本当に構成力が無い方も居るでしょう。だから写真みたいって、言われるんですよ。〜続く〜